2022/8/1 10:00
園長先生の小窓
8月のお話

今年、沖縄の本土復帰から50年を迎えたとのニュースが流れました。沖縄は占領時に米軍関連の事故・事件で大変な思いをし、高校野球に出場するのにパスポートが必要で、沖縄の人にとって本土復帰は悲願でした。本土復帰は私が中学の頃で、月日の経つのが早いと思いました。でも、いまだにロシアとの北方領土の問題は解決していません。ウクライナとロシアの戦争も長引いており、戦争のルールが守られていないロシアの攻撃に胸を痛めます。

そんなさなかに韓国映画「戦場のメロディ」を観ました。朝鮮戦争中に戦争孤児を集めて児童合唱団を作る話です。アメリカによる民主主義の考えとロシアによる共産主義(アカと呼ばれます)の考えの違いで戦争となります。同じ村出身の子どもたちがそれぞれ親を失い、「お前の親がアカだから俺の父さんは殺された」とトラブルになります。その時に合唱指導の青年が一人に「ダニーボーイ(=ロンドンデリー、アイルランド民謡、聖歌481番)」、もう一人には「アニーローリー(スコットランド民謡)」を一度に歌い、間違えた方が負けだと伝えます。二人は歌いだしますが二つの違う曲が美しい和音を奏で、歌っている二人も、周りで聞いている子どもたちも感動します。「お前たちは悪くない。意見が違ってけんかしても良いが、和音になるようなけんかをしてほしい。」という言葉が心に残りました。1953年に休戦し映画が終わりますが、北朝鮮と韓国はいまだに休戦中で、韓国では兵役義務があり完全に終わったわけではありません。

同族同士の争いはロシアとウクライナとも重なります。戦争の話はとても怖いですが平和を考える機会にもなりますので、ニュースなどを見たときには、「戦争はだめだよ、平和が一番だね」と話す機会をもってください。