「小さな平和を広げる」
聖書のことば
「平和を実現する人々は、幸いである、
その人たちは神の子と呼ばれる。」
マタイ5:9
チャプレン 司祭 ダビデ林 和広
おはようございます。夏休み、楽しく元気に過ごせていますか?
私は夏休みの間、広島県というところに行っていました。みんな行ったことありますか?
今から77年前の8月6日、広島県に原子爆弾というおそろしい爆弾が投下されて、たくさんの人たちのいのちが奪われました。みんなと同じくらいの子供たちのいのちも奪われました。戦争という人間と人間との間で争いが続いていたのですが、その争いの中で原爆投下という出来事が起きました。これによっていのちを奪われた人たちのため、残されたご家族のためにお祈りするために広島県に行きました。同じようなことが2日後の8月9日に長崎県というところで起きました。今年は長崎県には行くことができませんでしたが、長崎県での原爆投下のためにいのちを奪われた人たちのため、そのご家族のために祈りました。そして、もう二度と同じようなことが起きないように、この世界が平和な世界になるようにとお祈りしました。
今朝の聖書の言葉は、「平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる」という言葉です。
平和という言葉の意味を知っていますか? 平和とはみんな一人ひとりが安心して過ごすことができること、みんな一人ひとりが助け合って生きること、みんな一人ひとりが励ましあって生きること、みんな一人ひとりが分け合って生きることです。
みんな、お互いに仲良くしていれば平和な世界になります。でもそれが出来なくて、今もなお、いろんなところで争いが起きていて、不安の中で生きている人がいます。自分が持っているものを奪われて困っている人がいます。困っているのに助けてもらえない人たちがいます。
どうしてこんなことが起きるのでしょうか? どうすればいいのでしょうか?
神様に平和な世界になりますようにと、いっしょうけんめいお祈りしているのに争いは終わりません。
神様はどう思っているのでしょうか?
神様は何にもしてくれない、だから平和な世界が来ないのではありません。わたしたちは神さまの子です。神さまは私たち一人ひとりが助け合って、うれしい気持ちを持って生きることができるためにこの世界を造り、わたしたち人間にいのちを与えてくれました。
平和な世界になるにはわたしたち人間の協力が必要なのです。そして、わたしたちが生きている世界の平和は小さな平和から始まります。みんながいるところ、みんなのお家、みんなが来ているこの幼稚園の中での平和をつくるところから始まります。みんなひとりひとりが、家族、先生、おともだちのことを大切に想い、助け合い、分け合うことを大切にするところから始まります。みんながいるところが平和になるようにお互いに大切に想う気持ちを大事にして、平和を広げていきましょうね🙂