2023/9/25 18:38
神様のお話
してもらったことをおもいだす

 

聖書のことば

「開けてみると赤ん坊がおり、しかも男の子で、

泣いていた。」

出エジプト 2:6

チャプレン 司祭 ダビデ林 和広

 

おはようございます。元気ですか?少し涼しくなりましたね。

今朝の聖書のことばは「開けてみると赤ん坊がおり、しかも男の子で、泣いていた。」ということば。

何のことか分かりずらいですね。

今日の聖書のことばは、モーセという人の物語のはじめにあることばです。モーセはエジプトというとっても大きな力のある国で生まれた子ですが、彼はエジプト人ではなくヘブライ人の子としてこの国に生まれました。エジプトの王様はヘブライ人たちを支配し、自分のためにたくさん働かせて、苦しめていましたが、エジプト人とは違うヘブライ人の子どもがどんどん生まれてくるのを見て、将来、ヘブライ人がエジプト人よりも多くなり、力をつけると自分たちは負けてしまうかもしれない・・・今のうちに生まれてくるヘブライ人の男の子の赤ちゃんのいのちを全部うばってしまおう、そう決めて、そのようにするようにみんなに命令しました。そうした中でモーセは生まれました。エジプトの王様の命令にしたがえば、モーセのいのちは奪われる。モーセのおとうさん、おかあさんはナイル川という川のそばの草があるところにモーセをかごに入れて、覆い隠すようにしてそこに置き、離れてどうなるか見ていました。すると、そこにエジプトの王様の娘が水遊びのためにナイル川に来たとき、赤ちゃんのモーセを見つけます。モーセはびっくりしたのか、こわかったのか、泣きました。王様の娘はそれを見てかわいそうに思い、助けるようにと伝えます。モーセはいのちをうばわれずにすんだのです。

 

エジプトの王様は自分のことばかりを考えて、小さな赤ちゃんのいのちをうばうほどおそろしい人であったのに、王様の娘はとってもやさしいこころを持っていました。モーセはこのやさしいこころにいのちを助けられ、スクスクと大きくなりました。

 

その後、モーセは大きくなり、神さまからエジプトの王様のもとで苦しんでいる仲間を助けるためにみんなを連れてエジプトから脱出するようにという使命を受けます。はじめはそんなことは自分にはできないと言ったけれど、神さまの助けによってモーセは立ち上がります。自分はいのちをうばわれるところを助けられて今、ここに生きている。今度は周りの人のいのちを助けるためにその神さまからの使命を受け入れよう!モーセはそう思うようになります。モーセは大きなチャレンジをしたのです。

助けてもらったこと、してもらったことに対する「ありがとう」のこころによって、モーセは周りの人にお返しようと思ったのです。わたしたちはいろんなことを周りの人たちにしてもらってスクスクと成長し、大きくなり、今を生きています。そのことをおもいだしたとき、今度はみんなのやさしいこころを周りの人たちに分かち合ってほしいと思います🙂