聖書のことば
「ここに近づいてはならない。
足から履物を脱ぎなさい。
あなたの立っている場所は聖なる土地だから。」
出エジプト 3:5
チャプレン 司祭 ダビデ林 和広
おはようございます。元気ですか? 幼稚園に来てくれてありがとう。
今朝の聖書のことばは「ここに近づいてはならない。足から履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地だから」ということば。
先週に続いて今日の聖書のことばは、モーセの物語の中にあることばです。先週は生まれたばかりの赤ちゃんであったモーセの物語からのことばでしたが、今日のことばは、大人になったモーセの物語の中にあることばです。モーセが神さまの声を聴いた、という物語の中でのことばです。
モーセは大きくなって羊を飼う人となりましたが、ある日、羊たちを連れてホレブ山という山に行くと、柴と柴の間で炎が燃え上がっていました。ずーっと火が消えずに燃えていました。モーセが全く消えそうにない炎を見て、どうしてこんなに燃え続けているのだろう?と不思議に思っていると、その燃え続けている柴の中から「モーセ、モーセ」と声がしました。この声は神さまからの声でした。そして、神さまは続けて、言います、「ここに近づいてはならない。足から履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地だから。」と。ここで今日の聖書のことばが出てきます。
履物とは靴とかサンダルのことですが、それを脱ぎなさいというのはどういう意味なのでしょう。みんな、園庭で裸足になって遊んだりするし、海とかでも裸足になって海に入ったりすると思いますが、普通の道路とかその他お買い物に行く時などは履物を履きますね。普通の道路といろんなものが地面にあって、足をケガするかもしれないし、夏の道路だと地面がとっても熱くなっていてやけどするかもしれないし、そんなこともあって足を守るために履物を履きますね。モーセが生きていた時代は動物の皮で作ったサンダルなどを履いていたようですが、そんな大切な履物を神さまは脱ぎなさいという。どうしてだろう?
履物は自分の足を守るための大切なものでしたが、神さまの前では、神さまがいるところでは、いつもちゃんと神さまがいろんなことから守ってくれている、ぜんぶ神さまにおまかせして歩んでいけばいいんだよっていうことを、神さまは「履物を脱いで」ということばを通して伝えてくれているのです。
実際には履物なしにはあちこち行けないので、みんなちゃんと靴をはいていた方がいいけど、今日の聖書のことばは、みんなの中にある「心(こころ)」のお話をしているのです。いつでも神さまがみんなが履いている靴のように、しっかりといろんなことから守ってくれて元気にいろんなところを歩くことができるようにしてくれている。そのことを心の中にいつもしまっていてくれたらうれしいです🙂