聖書のことば
「すべての人が食べて満腹した。
そして、残ったパンの屑を集めると、
十二の籠いっぱいになった。」
マタイによる福音書 14:20
チャプレン 司祭 ダビデ林 和広
おはようございます。幼稚園に来てくれてありがとう。元気ですか?
先週はお仕事で台湾というところ行っていました。7日に台湾に向かって出発しましたけどその前日、ニュースでトルコ・シリアにおいて大地震が起きたことを知りました。7日に台湾に着きましたが、テレビではトルコとシリアにおける大震災のことが取り上げられておりました。毎日、ニュースを見ていましたが、毎日、ニュースを見ていくたびに地震で苦しんでいる人たちの数が増えています。ニュースを通してそこでの状況を見ていますが、日ごとにトルコ・シリアの大地震に苦しんでいる人たちのための活動が盛んになっています。たくさんの人たちが地震が起きたところに来て、いろいろな支えを行っています。いろんなところから人が集まってその働きはどんどん大きくなっています。
さて、今日の聖書の言葉は「すべての人が食べて満腹した。そして、残ったパンの屑を集めると十二の籠いっぱいになった」という言葉。この聖書の言葉はある「奇跡物語」の中にある言葉です。「奇跡」という言葉を聞いたことがありますか?それはびっくりするようなふしぎな出来事のことですが、イエス様があるところでお話することになったところでの起きた出来事です。イエス様のお話を聞くためにたくさんの人たちが集まった。みんなずっとイエス様のお話を聞きたくてそこにいたけど気がつくと晩ごはんの時間になっていた。イエスとお弟子さんたちはちょっとした食べものしかなくてどうしようか困っていました。イエスのお弟子さんたちはここでみんなにおうちに帰ってといいましょう。終わりましょう、とイエス様に言います。そんなに食べるものがないからたくさんの人が食べるようなことが無理ですと言いました。でもイエス様は「あなたたち」で何とかしなさいと言いました。ちょっとした食べ物しかないのになんとかしなさいと言う。でも弟子たちが「イヤイヤ、それは無理です」と言う。それを聞いたイエス様はあなたたちが持っている食べ物を私に持ってきなさいと言います。ほんの少しの食べ物しかなかったのですが、イエス様はそれを受け取られると神さまに感謝の祈りをしてそこにいる人たちに配り始めます。何が起きたのでしょう?食べ物は無くなることなくみんなが食べることが出来た、奇跡が起きたのです。
どのようにして奇跡が起きたかは聖書には詳しく書いていませんが、イエスさまの「みんなに分け合いたい」という強い思いに触れて、そこにいたたくさんの人が自分の持っているものを分け合ったのではないか、そう思います。一人ひとりの持っているものはわずかだとしても、そこにいる人とつながりあい、分け合うことで奇跡が起きたのだと思います。一人一人の力は少しでも分け合うことを通して大きなことができるようになるのです。
今日のお話を通して、みんなお互いのことを思い、気持ちを分け合うこと、そのことを大切にしてほしいと思います🙂