聖書のことば
「神は愛です。」
ヨハネの手紙1 4:16
チャプレン 司祭 ダビデ林 和広
おはようございます。元気ですか?
新しい1週間がはじまりましたね。先週は台風による大雨でたくさんの人、家や建物が被害をうけました。台風のお雨によっていのちをうしなった人もいます。困っている人たちのためにたくさんの人が助けに行ってくれていますが、もとの状態になるには時間がかかりそうです。日本から遠く離れたインドという国では列車の事故がありました。たくさんの人が亡くなりました。とても悲しい事故です。毎日いろんなことが世界で起きています。そのたびに神さまにお祈りするのですが、次から次へと悲しいことがおこります。どうしてなんだろう、神さまはどのようにこの世界を見ておられるのだろう?と考えこんでしまいます。
さて、今朝の聖書のことばは「神は愛です」ということばです。聖書によれば神さまがわたしたちが生きている世界、私たち人間を造り、いのちをあたえてくれているといいます。そして、いつも大切におもってくれているといいます。しかし、悲しい出来事、つらいことが起こると本当にそうなのだろうかと思ってしまいますね。
聖書にはどうしてそのようなことが起こるのか、その理由ははっきり書かれていません。答えはありません。ただ、一つしめされているのは、神さまはつらいこと、悲しいことがあって涙を流している人のことを心から心配し、同じように悲しみ、涙を流して、なんとか支えてあげたいと願っているということです。知らんぷりをするのではなく、涙を流し、一緒にいて、そして、悲しんでいる人たちを助ける人を探し求めているということです。
「愛」とは難しいことばですが、愛とは、悲しんでいる人、涙を流している人、つらい気持ちでいる人のことを大切に思うということであるといえます。おともだちの中に泣いている人、悲しんでいる人がいれば、声をかけてあげて、できることがあれば助けてあげることも「愛」のひとつです。
神さまはいつもわたしたちのこと、特に悲しんでいる、泣いている人のことを思い、放ってはおかれません。そのことを聖書は伝えてくれていることをおぼえていてくれたらうれしいです。