聖書のことば
「天におられる私たちの父よ、
御名が聖となりますように」
マタイによる福音書 6:9
チャプレン 司祭 ダビデ林 和広
おはようございます。元気ですか?
新しい1週間が始まりましたね。今日からプール遊びが始まりますね。楽しみですね。
牧羊幼稚園では毎週月曜日はみんなで礼拝をおささげすることから始まります。礼拝とはお祈りをする時間ですが、お祈りするとはどういうことなのでしょうか?
イエスさまのお弟子さんたちも同じような気持ちになってイエスさまにお祈りって何なのか? どのようにお祈りすればいいか教えて欲しい、そうお願いしました。
イエスさまは弟子たちの言葉を聞いてお祈りを教えました。その祈りとは毎週、みんなが礼拝の中でささげる「天におられるわたしたちの父よ・・・」で始まる「主の祈り」です。
今朝の聖書の言葉は、「天におられる私たちの父よ、御名が聖となりますように」という「主の祈り」の始めの言葉です。天におられる私たちの父よ、御名が聖となりますように」という言葉ですが、何だかよくわからないむずかしい言葉ですね。
今日のお祈りは、天におられる神さまに対して呼びかけているのですが、「御名」とは神さまの名前のことです。
牧羊幼稚園ではお誕生礼拝をおささげしていますが、お誕生日礼拝の後のお誕生会の時に先生がお誕生を迎えるおともだちに「お名前はなんですか?」と聞きますね。
聖書の中でもある人が神さまに対して「あなたのお名前は何ですか?」と質問をする場面があります。その時、神さまは、わたしの名前は「わたしはいつもいる」という名前だと答えました。「いつもわたしたちといっしょにいる」、そういう名前だと言います。何だかよくわからないけど、一つ言えるのは、神さまはみんなといつもいっしょにいるよ、ということを伝えます。それが神さまなんですと。
神さまは「みんなと一緒にいる」という名前をもっているのですが、その神さまのお名前が「聖となりますように」という言葉が続きます。聖書はもともとギリシア語という言語で書かれていて、それがいろんな言語に訳されているのですが、「聖とされますように」とは「ほめたたえる」という意味もあります。神さまってすごい!とほめるのです。
わたしたちが生きている世界にはすごいものがたくさんある。特に今の時代はI Tの時代です。グーグルやSiriなど、スマートフォンで何かを聞けば何でも教えてくれます。道がわからなくなったらすぐにどこにいるかわかります。世界中、どこにいても繋がり合うことができる時代です。これらはすべて「すごい」ものと言われているものです。
でも、ITは雨がいつ降るか、天気がどうなるかは教えてくれますが、雨を自由自在に降らすことや止めることはできませんし、とっても暑いのですぐに冬にするとか、季節を変えることもできません。ITの力ですごい薬を作って、わたしたちのいのちを引き伸ばすことはできても、わたしたちが死ぬことなく、ずっといのちを持ち続けることもできません。
イエスさまが生きていた時代にはスマートフォンはありませんでしたが、イエスさまは、どんなにすごいものがこの世界にあっても、それは人間が作ったものであり、わたしたちにいのちを与え、全てを包み込んでおられる神さまをわたしたち人間は超えることはできないということをお祈りの言葉を通して伝えられました。
神さまは一番すごいのだ、ということを祈りを通してほめたたえていること、このことをみんなが主の祈りを唱えるときにおぼえてくれたらうれしいです🙂